街乗り最強のクロスバイクはマウンテンバイク?
2018/03/09
今回はマウンテンバイクをクロスバイク的に街で乗るというテーマのお話しです。ここ数年のマウンテンバイクは大径ホイール化が進み、これまでで主流だった26インチに代わり、ふたまわりほど大きな29インチや27.5インチ(650Bとも言う)が主流になりました。その結果、スピードが出しやすい車体になっています。
ご存知のようにマウンテンバイクは本来、悪路を走るための自転車です。そのため安定性は抜群!アスファルトの継ぎ目も、雨の日の滑りやすい路面も気にせず走り抜けることができます。
クロスバイクと比べてどうなの?
マウンテンバイクとクロスバイクの大きな違いは重量。例えばトレックのクロスバイクFX3の重量は公表値10.91kgですが、同社のX-Caliber 7は13.97kgです。
フレーム自体の強度はもちろん、サスペンション機能のついたフロントフォーク、大きく太いタイヤ、強力なディスクブレーキなどをを装備し、クロスバイクより重たくなってしまうのは仕方ありません。正直、クロスバイクの軽快さには敵わないでしょう。もし、建物の階段などで持ち上げるシチュエーションがある場合、その差は歴然です。
片道5キロ〜10キロ程度の自転車通勤。人やクルマが多くスピードの出しにくい都心部の移動。このような場面では、街乗りマウンテンバイクの強みが活きてくると思います。
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トレック FX3 ¥79,000 (写真は7.4FX) | E-Caliber 7 ¥99,000 |
10.91 kg (20") | 13.97 kg (17.5") |
Vブレーキ | 油圧式 ディスク ブレーキ |
カーボン フォーク | RockShox サスペンション フォーク |
700 × 32C タイヤ (幅約3cm) | 29" × 2.20" タイヤ (幅約5cm) |
マウンテンバイク選びの注意点
ここではあくまでも街乗りのマウンテンバイクとしてお話しします。まずタイヤ(ホイール)の大きさですが、前述のように29インチもしくは27.5インチ(650B)をおすすめします。従来の26インチに比べると高速巡航が楽です。
ホイールサイズの比較:左から26インチ/27.5インチ(650B)/29インチ(29er)
マウンテンバイクにもいくつか種類がありますが、いわゆる普通のマウンテンバイクを選ぶのがポイントです。普通と言っても伝わらないと思いますが、クロスカントリー(五輪競技になっているマウンテンバイク競技)向けのマウンテンバイクを選びましょう(予算の中で)今回のケースで使い難いマウンテンバイクは、ダートジャンプ、ダウンヒル、フルサスペンション、ファットバイクなどです。主なNG理由は長距離巡航に適さないことです。
マウンテンバイクはクロスバイクに比べて全長が長めになります。駐輪スペースも考慮にいれつつ選びましょう。駐輪場の形状によっては、太いタイヤが機械に入らないケースもありますので、注意が必要です。
駐輪スペースといえばマウンテンバイクは特に室内保管をおすすめします。というのもサスペンションフォークやディスクブレーキなど、クロスバイクに比べて複雑なメカニズムであるマウンテンバイクは、雨ざらし濡らしっぱなしは避けたいものです。
ブレーキとお店選びは重要
マウンテンバイクはディスクブレーキが装備されていることが多くなります。
ディスクブレーキの中にも油圧式(hydraulic)と機械式(mechanical)の2種類があり、機械式は構造がシンプルで安価な反面、調整がシビアなところがあり制動時に異音が出やすい傾向にあります。
油圧式は比較的その心配は少なくて済みますが、組み立て調整に専門のノウハウが必要です。スポーツバイク専門店での購入はもちろん、その中でもマウンテンバイクを得意としているお店での購入が安心でしょう。
マウンテンバイクならではの楽しみも
ここまではクロスバイクのような用途でマウンテンバイクを選ぶというテーマでお話ししてきましたが、マウンテンバイクならではの楽しみも忘れてはいけません。
例外はあるかもしれませんが、油圧式のディスクブレーキの付いたマウンテンバイクを選ぶことは、イコール山道で遊べるマウンテンバイクの最低ラインはクリアしいる車種を選んでいると思います。2016年5月現在で言うと10万円あたりがボーダーラインでしょうか。
もし将来的にオフロード走行も楽しみたいとお考えであれば、もう少しだけ予算をアップして、フロントフォークはコイルスプリング式ではなくエアスプリング式(カタログのスペックに表記があると思います)を選んでください。鉄製のスプリング式とエアスプリング式のサスペンションフォークは重量が全然違います。後で買い換えることも出来ますが、初めから付いている車種を購入するのがお得です。
また女性や体重の軽い男性の場合(50キロ前後)は、オフロード走行では、オプションの軟らかいコイルスプリングに交換するのが良いかもしれません。ちなみにエアスプリング方式は、空気の圧力で硬さを調整できますので、スプリング交換は不要です。
基本がしっかりしたマウンテンバイクを選べば、壊れた部品をグレードアップしていくことで、長く楽しむことができますよ。
まとめ
スポーツバイク選びに公式はありません。皆さんひとりひとりの楽しみ方を見つけるためにも、試乗できるお店で色々なタイプを乗って試してみること、お店の人になんでも聞いてみて、ずっと付き合えるお店を見つけてください。きっと新しい世界が待っていると思いますよ。
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