2017年版 トレックのおすすめロードバイク全6種を比較解説(初心者編)

      2018/03/30


トレックのロードバイクで海沿いを走る。

初めてのロードバイクを選び、私の経験では10〜20万円くらいで選ばれる方が多いように思います。今回はトレックの2017モデルからこの価格帯のロードバイクをチェックしてみましょう。

 10万円〜20万円の車種は6種類

10〜20万円は6種類ありました。1.1(93,000円)は正確には10万円未満ですが、実際に検討されることが多い車種でしょうから、一緒に紹介することにします。注目されることの多い箇所を抜粋して表にしてみました。

モデル(税抜価格) フレーム素材 主要コンポーネント
1.1 (93,000) 100シリーズAlphaアルミ クラリス, 8 speed※
1.2 (118,000) 100シリーズAlphaアルミ ソラ, 9 speed※
エモンダ ALR4 (149,000) 300シリーズAlphaアルミ ティアグラ, 10 speed
エモンダ ALR5 (189,000) 300シリーズAlphaアルミ
105(イチマルゴ), 11 speed
エモンダ S4 (195,000) 300シリーズOCLVカーボン
ティアグラ, 10 speed
ドマーネ ALR4 (169,000) 200シリーズAlphaアルミ ティアグラ, 10 speed
ドマーネ ALR4 ディスク (199,000) 200シリーズAlphaアルミ ティアグラ, 10 speed

この7種類をフレーム別で分類すると、1シリーズ(1.1/1.2)・エモンダALR(ALR4/ALR5)・エモンダS4・ドマーネALR(ALR4/ALR4ディスク)の4種類に分けられます。

フレームは何といっても、そのロードバイクの特性を決定する最重要な部分です。1シリーズの1.1と1.2、エモンダALRのALR4とALR5、ドマーネALR4/ALR4ディスクの価格の違いは、コンポーネントと呼ばれる変速機やブレーキ(主にシマノ製が使われる)のグレードによるもので、自転車選びではこのようなケースが多くみられます。

※1.1/1/2/DomaneALR4はクランク、ブレーキキャリパー等に主要コンポーネントとは異なるグレードがミックスされています。

モデル毎の特徴

1シリーズ(1.1/1.2)

トレック1.1 2017年モデル

トレック 1.1

トレック1.2 2017年モデルトレック 1.2

トレックのラインナップ中、最も低価格帯のロードバイク。2014モデル(2013年夏)に新設計のフレームが登場し現行モデルに至ります。Alpha100シリーズと呼ばれるアルミ合金で作られたフレームは、上級モデルと同様のジオメトリーで作られており、フロントフォークは振動吸収性に優れたカーボン製が用いられています(1.1/1.2共に)。

1.1/1.2の違いは、コンポーネントと呼ばれる変速機やブレーキまわりのパーツ、そしてタイヤサイズ程度。細かく見ていくとクランクやホイールも異なりますが、それほど大きな差は感じられないでしょう。しかしながら重量は約1キロの違いがあり、フレームやフォークが共通であることを考えると、コンポーネントとホイール、タイヤの違いから生じていると思われます。

フレーム/フォークは共通、コンポーネントが8速のクラリスと9速のティアグラの違い。重量に約1キロの違いが確かにありますが価格差は2.5万円。個人的にはこの2車種で悩まれる場合は1.1をおすすめします。差額の2.5万円で、ロードバイク専用のビンディングシューズ&ペダルと、ロングライドに必要なアイテムを買い揃えたほうが、ロードバイクをより楽しむことができるでしょう。

逆に1.2を選ばれる予算があれば、あと3.1万円なんとか頑張って、後述のエモンダALR4(149,000)を強くおすすめします。

 モデル名(税抜価格) 主要コンポーネント  タイヤサイズ 重量(サイズ)
1.1 (93,000) クラリス (8speed)  700×25C 10.82kg (56cm)
1.2 (118,000) ソラ (9speed)  700×23C 9.76kg (56cm)

エモンダALR(ALR4/ALR5)

エモンダALR4 2017モデル

トレック エモンダ ALR4

エモンダALR5 2017モデル

トレック エモンダ ALR5

2015年春に登場した全く新しいアルミフレームロードがエモンダALRです。トレックに限らずアルミフレームのロードバイクというのは低価格というのがセールスポイントであり、走りの質においては、そこまでフォーカスされていなかったのではないでしょうか。

しかし、この数年でエモンダALRを始めとするパフォーマンス重視のアルミフレームロードがアメリカンブランドからラインナップされ始めました。その中でも国内外で高い評価なのがエモンダALRです。(キャノンデールのCAAD12やジェイミスのICONと比較されることが多いようです)

他車と比べてエモンダALRが優れている点は、まずフレームそのものの素性の良さ。新たに開発されたというAlpha300アルミを用いたフレームは、ヘッドとボトムブラケットまわりに上級機種と同じテクノロジー(E2テーパーヘッド/プレスフィットBB86.5)が取り入れられており、組み合わされるフロントフォークはフレーム内部に隠れるコラム部分も上級モデルと同様の設計・カーボン素材で作られています。これにより高い振動吸収性とキビキビとしたハンドリングが期待できます。

そしてもう1つは、組み合わされるコンポーネントを含めたコストパフォーマンスの良さです。ALR4とALR5の違いはコンポーネントのみ(フロントフォークのコラムが異なっていました)。ALR4にはティアグラ(10速)ALR5には105(11速)が組み合せられています。このエモンダALRが評価されている点は、ブレーキキャリパーやクランク、チェーン、カセットに至るまで、コンポーネントが統一されていることなのです。

というのも、トレックに限らずミドルクラス以下のロードバイクの場合、価格調整のためにクランクやカセット・チェーン・ブレーキキャリパーなどはメインコンポーネントより随分劣るパーツで組み合わせられることが多く、特にブレーキキャリパーなどは購入時にシマノ製に交換を促すお店も多いようです。エモンダは、全てのコンポーネントがシマノ製の同一グレードで統一されていることは、カタログ上では目立ちませんがユーザーに高く評価されている理由のひとつだと思います。

エモンダALRは、ロングライドからヒルクライム・レースまで、マルチにこなせる優秀なバイクで、あらゆるクラスのライダーにおすすめできます。2車にはコンポーネントの違いはありますが、そこまで気にせずに無理なく予算の範囲で選べばよいでしょう。

もし1.2とALR4を比較して悩まれている方は、少し無理をしてでもエモンダALRを選ばれるほうが間違いなく良いでしょう。2車には3万円以上の差があります。

競技志向の方は、更に軽量なホイールに交換する可能性が高いと思います。11速の105が付いているALR5を選ばれるほうが、ホイールの互換性を考えると良いでしょう。

 モデル名(税抜価格)  主要コンポーネント  重量(サイズ)
Emonda ALR4 (149,000) ティアグラ(10speed) 8.86kg(56cm)
Emonda ALR5 (189,000) 105(11speed) 8.4kg(56cm)

エモンダS4

エモンダS4 2017モデル

トレック エモンダ S4

今回の6車種のなかで唯一のカーボンをフレームの素材に用いたのがエモンダS4です。カーボンは軽量なうえに路面からの衝撃や振動吸収性に長けた素材で、現在のハイエンドロードのフレームはほとんどカーボンで作られています。そしてカーボンフレームづくりに関して業界をリードするのがトレックで、高い耐久性はもちろんライダーの脚力や予算に合わせて細かくカーボンフレームを作り込んでいます。

エモンダS4はカーボン素材のグレード(OCLV300)と製法を見直すことで価格以上のクオリティを実現しています。S4に用いられるカーボンは、300シリーズと呼ばれるカーボン素材で、上級グレードのカーボンに比べると若干重量はあるものの、適度な柔軟性はクセもなく初めてのロードバイクとしても良いでしょう。

フレーム以外のパーツはエモンダALR4(14.9万円)とほぼ同様。価格差(4.6万円)を考えると、それだけ高価なフレームということでしょう。ちなみにエモンダS4のフレーム販売はありません。乗り続けていく中で、よりグレードの高いコンポーネントやホイールにグレードアップして長く乗り続けることができるフレームです。

S4とALR5は全くの同価格で、どちらにするか悩まれる方が多いと思います。1つの考え方として、競技志向の方はキビキビと走るALR5、ロングライド志向の方はマイルドな味付けのS4を選ばれるのが良いでしょう。コンポーネントはそのうちグレードアップすることもできますから。

モデル名(税抜価格) フレーム素材 主要コンポーネント 重量(サイズ)
Emonda ALR4 (149,000) 300シリーズAlphaアルミ  ティアグラ (10speed) 8.86kg(56cm)
Emonda S4 (195,000) 300シリーズOCLVカーボン  ティアグラ (10speed) 8.6kg(56cm)
Emonda ALR5 (189,000) 300シリーズAlphaアルミ 105 (11speed) 8.4kg(56cm)
Emonda S5 (220,000) 300シリーズOCLVカーボン 105 (11speed) 8.58kg(56cm)

ドマーネALR4

トレックドマーネALR4 2017モデル

トレック ドマーネ ALR4

トレックドマーネALR4ディスク 2017モデル

トレック ドマーネ ALR4 ディスク

衝撃吸収性と走行安定性を極めるために、フレームにISO-SPEED(アイソスピード)と呼ばれる振動吸収機構を盛り込み、石畳や未舗装路を含んだコースを走るロードレースで勝つためにつくられたのがドマーネです。ドマーネALRはISO-SPEEDを含む上級グレードのテクノロジーをアルミフレームに詰め込んだモデルで、これまでのドマーネ2シリーズからモデルチェンジした最新のフレームです。

「石畳とか走らないし」「舗装率の高い日本にドマーネは不要」と(乗らずに)言われる方も多いのですが、ドマーネの良さは普通の舗装路でも活かされます。ISO-SPEEDテクノロジーによる振動吸収性とグリップ感(タイヤが路面に食いつく感覚)は、ロングライドの後半、疲れてきたときの安心感に繋がります。

エンデュランスジオメトリーと呼ばれる設計が取り入れられていおり、具体的にはホイールベース(前後の車軸間の距離)を長めに、ヘッドアングル(フレームとフロントフォークの取付角)を寝かし気味に設計することで、直進安定性を高めています。また他のトレックのロードバイクより、若干乗車姿勢が起き気味になるフレーム形状が取り入れられています。

また、このドマーネALR4のフレーム・フォークは、通常のロードバイクより幅広いタイヤを装着することが出来るようになりました。この記事で紹介するロードバイクの殆どが23mm〜25mm幅のタイヤを装着しているのに対し、ドマーネALR4は28mm幅のタイヤを装着しています。それにより、更に疲れにくい乗り心地を実現しています。(反面、若干ですが重量は増加します)

1日100マイル(約160キロ)くらいの距離を頻繁に走られる方などに、ドマーネALR4をおすすめします。ドマーネは構造上、同価格帯の他のモデルより数100グラムほど重たくなります。

ドマーネALRは、軽い握力でスピードコントロールができるディスクブレーキを装備しているほか、より幅広の700×32cタイヤを装着しています。(700が直径で32が幅を表します) またディスクブレーキの採用によりフレーム設計の自由度が広がり、身長150センチ前後の小柄な方でも乗りこなすことができるコンパクトなフレームも準備されています。(ノーマルブレーキは50cm〜62cm、ディスクブレーキ仕様は44cm,47cm,50cm〜58cm)

モデル名(税抜価格) フレーム素材 主要コンポーネント 重量(サイズ)
Domane ALR4 (159,000) 200シリーズAlphaアルミ  ティアグラ (10speed)※ 9.36kg (56cm)
Domane ALR4 ディスク (199,000) 200シリーズAlphaアルミ  ティアグラ (10speed)※ 9.78kg (56cm)
Emonda S4 (195,000) 300シリーズOCLVカーボン  ティアグラ (10speed) 8.6kg (56cm)
Emonda ALR5 (189,000) 300シリーズAlphaアルミ 105 (11speed) 8.4kg (56cm)

自転車以外に必要なもの

ロードバイクを楽しむために最低必要なものを紹介します。自転車本体と一緒に選ぶと良いでしょう。

ペダル(フラットペダル)

このページで紹介したロードバイクの場合、1.1/1.2以外にはペダルが付いていません。ロードバイクを楽しまれる方にはサイクリング専用のビンディングシューズ/ペダルを使われる方も多く、ノーマルペダルが不要な場合も少なくないからです。そのためエモンダやドマーネを選ばれる場合は、ペダルを購入する必要があります。

ビンディングペダルは専用のシューズと組み合わせることで、シューズとペダルがドッキングすることで脚力をロスなく自転車に伝える機構ですが、ロードバイク自体が初めての場合には無理があります。まずはお店の方と相談して、普通のペダル(フラットペダル)から始めましょう。(予算3,000円前後)

ビンディングペダル フラットペダル
ビンディングペダル フラットペダル

フロアポンプ(空気入れ)

高圧&細いタイヤのロードバイクは、基本的に毎回空気を入れて走る必要があります。出かける直前に入れると良いでしょう。空気を入れる部分の金具(バルブ)がフレンチ(仏式)バルブという形状であること、高圧まで空気を入れる必要があること、空気圧を数値で管理したほうが良いことなどの理由により、専用のフロアポンプを購入することをおすすめします。(予算5,000円前後)

ヘルメット

ロードバイクは車道を20〜40キロほどのスピードで走ります。当然、転倒や事故の可能性はあります。自分のためにも、家族や仲間のため、他のサイクリストのためにもヘルメットを着用しましょう。(予算10,000円前後)

その他

ある程度の距離を走ると、お尻が痛くなります。パッドの入ったサイクリングパンツがおすすめですが、初めからピタピタウエアに抵抗があると思いますので、パッドの入ったインナーパンツとショートパンツの組み合せもおすすめです。

距離やスピードのわかるサイクルコンピューター、飲み物を入れるボトル、ボトルケージ(ドリンクホルダー)などもあったほうが良いでしょう。

ひとりでロングライドに行けるようになれば、パンク修理キットやスペアチューブなども携帯できるようにしておきましょう。

車体と一緒に購入 あったほうが良い そのうち購入
フロアポンプ(空気入れ) サイクルコンピューター パンク修理キット/スペアチューブ
フラットペダル ボトル/ボトルケージ 携帯工具/タイヤレバー/携帯ポンプ
ヘルメット サイクリングパンツ サドルバッグ
ライト ビンディングシューズ/ペダル

まとめ

今回は初めてのロードバイクとして選ばれる方が多い、10〜20万円の車種に絞って解説してみました。個人的なまとめとして、この中から予算別におすすめを絞ると、1.1(93,000円)・Emonda ALR4(149,000円)・Emonda S4(195,000円)の3機種です。

トレックの取扱店の中には、トレックだけを専門的に扱うトレックストア・コンセプトストアという店舗が全国に40店舗ほどあります。展示車両・商品知識も豊富、試乗車の準備がある店舗もありますので、気になる方は実際に足を運んでみてはいかがでしょうか。

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